障がい児の就学問題 その1 どこに就学すればいい? 就学までの流れ

2021/11/15

ダウン症&療育

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障がい児を抱える親を悩ませる〚就学〛
障がいを持つ子どもの就学ルートは少し変わっています。
障がいを持っていても受け入れてくれる幼稚園(保育園)探しから始まり、小学校入学時は、健常児の通う【普通級】、軽度知的障がい、発達障がい(情緒)を持つ子が通う【普通学校の支援級】、障がい児の自立支援に特化した【支援学校】の中から選ぶ事になります。

障がいの種類は多く、発達の程度もそれぞれ違います。
普通級でもやって行けるのではないか?
それとも支援級の方が良い?
支援校の方が本人の為になる?
健常児と同じように学校に通わせてあげたい...
兄弟と同じ学校に行ったほうが楽しい?
等と考えてしまうので、親は就学先を決める時とても悩みます。

そもそもどのような流れで就学先が決まるのかわからない!という保護者の方も多いので、今回は就学先が決まるまでの大まかな流れを書きます。

1.発達審査を受ける

就学する年齢になると障がい児の入学先を決める目安として各都道府県の就学支援委員会の発達審査のお知らせが届きます。
この審査を元に【支援級相当】.【支援学校相当】と、就学先の目安が判定されます。
発達審査(専門調査)は調査員が対象児童が通っている幼稚園(保育園)で行われます。調査内容は両親と園への聞き取りと、児童の日常生活の視察です。

発達審査(面談)で聞かれる事

①成育歴について
妊娠中・出産時の様子

②病歴・通院歴について
いつ・どこの病院で・入院期間・診断名

③療育について
いつから・どこで受けているか

④現在の生活の様子
家庭での様子、気になる事
園での様子、気になる事

⑤家族の考え
特別支援学校・特別支援級への入学について
面接者以外の家族の考え

持ち物
①母子手帳
②戸籍と同じ住所が確認できるもの(こども医療費受給者証など)
③医療機関で取った発達検査の結果(地町村ごとに案内がきます)
④療育手帳(持っていれば)

面談の内容と持ち物は、事前のお知らせに記載されているので安心してください。市町村で配布されている相談支援シート(すくすくファイル等)に記載しておくと面談がスムーズです。

面談内容:我が家の場合

対象児童:ソミー君
病名
ダウン症候群
心室中隔欠損症

調査員:女性2名
面接者:僕と妻
①から⑤の内容を一通り聞き取り
事前にまとめてあったので特に問題なし
忘れ物無し

調査員から見たソミー君のこども園での様子
【生活】
他の児童との協調性もあり集団生活は出来ている。
個別での指示は理解できているようだが、全体への指示を理解する事は難しいようだ
言語は理解しているが、発語が不明瞭で聞き取りづらい
【性格】
社交性があり明るく人懐っこい
人との距離が近い
集中力が短い

というような調査員から見た児童の生活や性格についての話や、将来どのようになって貰いたいのか?支援級.支援学校の就学先の希望はあるか?等の話しをしました。調査員の方たちは友好的で終始和やかな雰囲気の面談でした。

就学判定が出たら

判定結果によって選べる就学先が違います

支援学校判定:就学先:普通級、支援級、支援学校
支援学級判定:就学先:普通級、支援級
(支援学校判定の場合、親が希望すれば全ての就学先を選べることに驚きました)

調査結果が出たら、地元の小学校の支援級や支援学校の体験入学を申し込み、学校の支援体制や保護者の考えなどを元に就学先を決めます。
就学先は親の意向で決める事が出来ますが普通級、支援級、支援学校にこだわらずに、児童の障がいや、発達の程度、必要な支援、将来の自立(どのようになって欲しいのか)を考えた就学先を選ぶ事が大切です。
もう一つ大切な事は、両親(保護者)揃って面談や見学に行く事です。
どちらか片方に任せっきりになるのではなく、二人でしっかりと同じ話を聞き、考えを共有してください。二人で考えたからこそ出せる答えがあるはずです。

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